成功の恐怖
成功するよりも失敗していた方がいい。
失敗してたほうがプレッシャーがかからなくて好き。
こんな嘘のような感覚。
最近、もしかしたら、こういう自分が潜んでいるのかもしれないと思う。
成功が怖いから失敗の方に引き寄せられる。
失敗したらそれを認めるための言い訳。
どっちが先だかはわからない。何かに失敗して、もしくはあとから失敗だったとわかって、「でもそれも人生だよね」と認めたいがために、成功を否定する。
「こんな簡単にいくわけない」そう思いたい。すぐに成功するなんて信じられない。
これが普通の感覚ではなく、心の奥底で、先入観として、私の中に価値観として居座っているのではないだろうか。
思えばね、陸上部で長距離を走っている時、私のポジショニングって、第二集団のトップみたいな位置づけが多かったように思う。高校生の時ふと1回気づいたことがある。あれ、この展開前もあったな、って。
なんていうか、それを人生の縮図だ、比喩だとするのはとても野暮なことだとは思うけど、2番目根性というか、成功するより、とりあえずこのへんでいるか、みたいな。
成功することを自分が信じていない節があるのは、ちょっと自覚的だったりする。自信がないというか、成功していなくても、うんこんな感じ、みたいな。
失敗を恐れて、とはニュアンスがちょっと違うんだけど、成功することに懐疑的で
例えば、株でも儲かったー!!ってときより、損した・・・って時のほうが現実味があるなぁと思っちゃうのよ。なんていうか、その方が人生だ!とかムダに思っちゃう。これが結果論なのか、それは執着心のなさというスタンスの問題なのか、わからないんだけども。
走っていても、あぁ今日はすっごい楽ちん!みんな遅いなー!って日があったとしても、自分が速くなったとは信じられないというか、いきなりくる成功に準備ができてない。
(あ、そうかも「いきなりくる成功に準備ができてない。」ちょっとしっくりきた。)
好きな人に振られた・・・とあっても、あぁその方が人生っぽいな・・・みたいな。これが現実・・・!生きてる・・・!!みたいな笑。あるいは自分を悲しみから守ろうとしているだけかもしれないのだけど。
でもそういうのって、なんか、もったいないというか、面白くないよなぁと最近思うようになりました。なりましたというより、そういうことを考えた結果、前提としてもしかして自分こんな考え持ってるのか・・・?みたいなきっかけなんだけど。
結果が出て楽しいとかそういうことではないのだけど(うーん、好きな人、恋人は自分のことだけじゃないので、ちょっとわからないけど)株だったらそれで結局損して、お金がなくなるのは自分なので、「これこそが・・・人生・・・!!」とか意味わからんカイジごっこやってないで、結果出せるように、またトライアンドエラーしようと思えるんです最近。
ていうか、株の場合はそういうトライアンドエラーが結果で出てくるので良いのかもしれない。
というか、そういう戦略思考的なところは今まで生きてきてあまり考えてこなかったのです。例えば学生生活でもそうだし就活でもそうだし会社のことでもそうだし。なんというか生きたいように生きることが良かったし、良いものだと思い込んでる。別にそれが悪いと言ってるわけではないけれど、ある種の場合それが邪魔になることもある。たぶん。
きっと、何かを意図してその通りにことが運ぶことってなんか嬉しいというよりも怖かったのです。人生がそんなに簡単だ、なんてどこかで認められなかったのです。もしくは、キレイ事を言えば、誰かが自分の意図通りに動くだなんて気持ち悪いし、それこそ、そこにつまらなさを感じてしまうかもしれなかったじゃない。笑。
もしくは、なんども言うようだけど、そういう戦略的なことを考えると、それが明らかな「失敗」というものを明確にしてしまうからかもしれないね。「何も考えずにやりました」の方が、成功も失敗もないじゃない。だから何かを「成功」と「失敗」に分けることが怖かったのかもしれない。一生懸命が素晴らしい、みたいなさ。
つまり、何が言いたいかというと、
じゃあ一旦、世界はイージーで簡単で、考えがあれば(そしてトライアンドエラーをしていけば)思ったとおりになっちゃうかもしれない、って前提に立ってみたらいいんじゃないかと。そうしたら魔法のように事が起こるのではないかと。才能の発露?笑。(冗談です)
それはあるいは、成功と失敗を明確に分けてしまうものであるかもしれないけれどある種の意図をもって物事に取り組み、前に進むためのエラーをきちんと見つけること。
失敗するのが、人生?
どーせこんなもん?
人生はハードモード?
憂鬱じゃなければ仕事じゃない?
初恋の人とは結ばれない?
一回考えてみよう、そんなの幻想。
トライをしよう、エラーを見つけよう。
エラーを見つけるのが楽しくないことはやらない。
ドアをノックしたら、返ってくる音を聴こう。
好きな人に好きと言われたら迷わず自分も好きだと言えばいい。
成功することを恐れない。
いや、思い通りにいくこともトライアンドエラーの一部。
っていうのはどうかな。
考えて、体験する、知見を得る、やってみる、第二集団から第一集団に入ってみる、
第二集団から第三集団に入ってみる、第二集団で早く走ったり遅く走ったりしてみる。
まぁそれがどうでもいいんだけど、それを身銭を切って、つまり「考えた上で」っていうのがきっと大事な気がする。(いや別に切らなくてもいいんだけど身銭を切れば否が応でも考えるでしょ?、単に金を出せって意味じゃなくて、リスクをきちんとかけてリターンを得る姿勢で物事に挑め=考える、って意味だと思う。株でこの姿勢が本当に学べたと思う。)
多分そうしないと、「成功する準備ができてない」ってことになるからさ。だから失敗するよりも成功が怖いのかもしれない。
世界は簡単、考えた人に微笑む。
もしかしたら。