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日記ですな。私が生きた証。 私が自ら作り上げていく人生。 第3幕。

残業とか

あまり時事のことに首を突っ込むのはやめようと思うのですが、ちょっと書きます。

 

電通で過労死された方のお話。

なんで東大出て優秀な方が(とあえて書かせていただきますが)一企業に殺されなくちゃいけないんでしょう。

 

これを聞いて「週100時間なんてたいしたことない」とか言う方もいらっしゃるようです。

 

こういうのを持ってくる方っていうのはそもそも、前提が違っていて、いろいろあるんですが

 

1、月100時間残業できることの(誤)認識

2、大手企業(電通)=優秀だという(誤)認識

 

これが食い違う原因だと思ってます。

個人的には100時間だろうがなんだろうが、残業は究極どっちでも良いと思います。圧倒的に時間をかけないと進まない物事(ステージ)も確かにあると思うし、それが好きで好きでどうしようもない人は別に心血注いでできるだろうし、それ故にアウトプットも高次になることもあるのだろうと思います。

そして究極的にはそういうのが(可能性は多いとは言えないと思いますが)、自分の天職やー!と出会ってその仕事につけることは結構幸せなことなのではないかと思います。

 

多くの人が言うように、これを全ての人に押し付けるとなるとちょっと違いますよね。そもそもその物事は誰もが熱中できることではないでしょうから。熱中してる本人は「できるよ!」と思うかもしれません。でも多分それはあなたが結構幸せな部類に入っていることを自覚してません。もしくは「それに出会おうとする努力不足だ!」とか「なんでも本気でやれば楽しくなるよ!」というかもしれません。

そゆ人は例えば、「道路にいるアリの数を数えるのが君の仕事だ。(残業は100時間超える)」と言われてできるんでしょうか。

多分稀に本気で楽しめる方もいると思います。○タミ社長なんかそうかもしれません。

それはそれで才能であると思います。でも誰もが持っている普遍的な感情じゃあないことは想像できます。残念ながら想像できない人も多分います。もしそういう人たちに囲まれてしまったら、逃げるしか選択肢がないのだと思います。今回のことはもしかしたらそうだったのかもしれませんが、周りの人間が仕事を好きで好きで自分のアイデンティティだと思っている人たちばかりだとしたならば(優秀な人が集まる企業でそんな誰も自分以外の他人への想像、前提が違うという可能性に気付けないで、何が優秀だ、と言いたくなりますが)、助けられる人が近くにいなかったのかもしれません。

 

2、についても、前述の好きで好きで仕方がない人が電通という企業名を通して世に出て行くことで、その人が好きで好きで心血注ぎまくったアウトプットが面白いというだけなのですが、電通=面白い=優秀な人がいくのだ

というような図式ができちゃったのかなと思います。電通に入ったから優秀な人なのではなく、心血注げるある意味クレイジーな人が電通で結果を出しただけなのに。いやもちろんそもそも大企業での規模のメリットや既存顧客や看板の大きさなど使えるものもたくさんあるでしょう、でも、優秀だから行くところではなく、心血注げるから行くところという認識をしていた方が良さそうな気がします。もし心血を注げるはずだ、と思って働いたけどそうではなかった、と気づいた場合、やっぱり落としどころを見つけないといけません…と書いてて思ったけどきっとこのパターンだったとしたなら、自分のプライドというか意地というかもちろん雰囲気もあるでしょう、新卒で1社目ならその塩梅も判断がつきかねます。そういうのもあって引けなかったんだとしたらさぞ辛かったろうな…と思います。そしてそれは想像に難くないし、自分でもそういうっ気を感じることはままある(逃げる選択肢を取らず命を落とすことを想像すること)からです。

 

電通が日本社会の縮図となるならば

 

もしこの話がクレイジーな話ではなく、会社のあるあるとして語られるのならば、それは日本の大部分でこういうことに近いことが起こりうるということになります。

そうなってくると、つまりざっくりいって、会社とか社会とか人材マッチングがうまくできてないってことです。

 

マッチングがうまくいってないなら一万歩譲ってそうだとして(解決の余地があるとして)、日本の大部分がそうだったのなら、(心血注げない)優秀な人はそんな企業(日本)からどんどん出ていくでしょう。だれがそんなところに自分の時間をかけたいと思うのでしょう。

 

という日本に違和感があるなら

 

日本社会の美徳は変わらない、とか言い続けても誰も得しません、結局変わりません。

 

個々人ができるレベルまで問題を落とし込まないといけないと思います。

心血注げる人でない場合、いえ心血注げる方であっても周りをよく見回して、

 

・残業はできる限り金輪際0

・残業してエライ感じの呟きをしない、自慢しない、自虐もしない。

 

は心に留めたいと思います。

 

 

我々の先輩は飲み会だって断るようになって会社の飲み会だって強制参加なんていう風潮も大分少なくなったと聞くし。我々が残業に首を振り続けないと負の連鎖が終わらない。

 

そういう生き方をしたいのに、自分がその生き方をしないなんて矛盾してるでしょう。1人の行動がだんだんと伝搬してきっと地位を得るはず。そして前を行く人は前例がないなかもう進んでる。そういう人についていかねばなるまいよ。

 

社会に文句を言う前に、期待する前に、できることを。

彼女の命や同じような方の命を無駄にしちゃいけない。方法としては賛同できないかもしれないけど、世間やネットに一石を改めて投じていただいたこと、その波紋の波は途絶えさせちゃいけない。

 

と思いました。